スモークハラスメントとは~タバコによるパワーハラスメント~

受動喫煙の数は国によって差があります。ただ、そこには共通点があり、どの国も家庭と職場が最も多いとされています。

特に小さな子どもであれば、親の喫煙について、とやかく言うことは少ないものです。自分が受動喫煙をしていることさえ、全く意識していないかもしれません。

職場でも同じようなことが言えます。例えば、上司が喫煙者だった場合はどうでしょうか。あなたの目の前でタバコを吸われたとしても、自らの立場などを考慮して、拒絶できない人がほとんどではないでしょうか。副流煙にさらされながら、しぶしぶ受動喫煙に耐えることとなります。このようなことからもおわかりいただけますように、受動喫煙はパワーハラスメントと強い関わりを持っているのです。

さて、このパワハラですが、今はこれに加え、タバコによる迷惑行為そのものを表す「スモークハラスメント」という言葉が使われるようになってきました。この言葉は、上司から喫煙の許可を求められたときに断れないような状況を強いられるなど、喫煙にまつわるハラスメント行為を指します。特に人間関係を波立たせることを嫌う日本人特有の概念だと言われています。

つまり、上司に「タバコ吸っていいかな」と問われ、つい反射的に「どうぞ」と言ってしまう方が多いのは、この平穏に物事を進めたいという気質が影響をしているかららしいのです。このスモークハラスメントは、場合によってパワーハラスメントそのものに含まれることもあります。

タバコの煙を吸っただけで気分が悪くなるという人も存在することから、このスモークハラスメントは非喫煙者には非常に根深い問題なのです。タバコの煙が充満しているような環境で働かなければならない非喫煙者は、健康を害するばかりではなく、心もストレスで満たされてしまいます。

ある調査では、上司の喫煙を断り切れないという非喫煙者が6割にも及びました。これに対し、実際に喫煙を断ったという人にいたっては1割ほどしかいません。また、非喫煙者のほとんどが職場を禁煙にして欲しいと思っていることが明らかになったのです。

喫煙者であっても、他人のタバコの副流煙を吸うのはいやなものです。非喫煙者なら、なおさら苦痛も大きくなります。何しろタバコの煙は、煙害の一つにも数えられているほどなのですから

煙害とは、その名が表すとおり、煙による環境被害のことです。大気汚染に関係しており、煙突、自動車の排気などもこれに当たります。喫煙者、非喫煙者、お互いが満足し合えるような環境を作ることが、副流煙の問題を解決する急務となっています。