受動喫煙に関する裁判~受動喫煙が原因で起こった裁判例~
受動喫煙の多い場所として、家庭と職場があげられていますが、中でも特に要注意とされるのが、車内での副流煙です。
まず、自家用車では、チャイルドシートを使っているような幼児が乗っている車内での喫煙はどんな理由があれ避けるべきです。チャイルドシートに固定されている幼児は、煙から逃れるすべを持っておらず、たとえ窓を全開にしたとしても換気は充分に行なわれるとは限りません。副流煙に長年さらされていると、子どもの身長は伸びなくなり、学力や体力にさえ悪影響を与えてしまいます。
また、職場で問題とされているのが、タクシー運転手が被害者となっている受動喫煙です。これについては過去に裁判例があります。
2004年、神奈川県のハイヤー会社に対し、運転手が訴訟を起こしました。副流煙などの受動喫煙で健康を害したとして損害賠償と全車両の禁煙を求めたのです。2006年、裁判所は運転手側に請求を退けましたが、意見として「タクシーの全面禁煙化が望ましい」との判決文が下ったのです。タクシーの全面禁煙化は、こうしている今も着々と進んでいます。
その他にもこんな裁判例があります。
東京都江戸川区では、職員が受動喫煙の被害を受けたとして、区に損害賠償を請求、提訴しました。裁判所は同区に損害賠償金の支払いを命じ、職員の受動喫煙を防止する措置をとるよう指導したのです。
北海道滝川市では、男性が受動喫煙で健康を害したとし、勤めていた建設資材製造会社に分煙などの改善要求を行いました。ところが、その後男性はこの会社を解雇されたため、その無効を裁判所に訴えたのです。このケースでは会社から男性への和解金が発生しています。
このような裁判例は、副流煙の有害性が認識され、しっかりとした分煙さえ実行されていれば、最初から避けられていたかもしれないものばかりです。近い将来、もしくはすでに、受動喫煙を強いられ続けた子供が親を訴えるというような事態も起こるかもしれません。
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