子供に与える危険 ~副流煙の最大の被害者は子供たち~
もしも、あなたの子供がこっそりタバコを吸ったとしたら、どうしますか?たいていの親は「体に悪いから」と注意するのではないでしょうか。これは、全くその通りで、言葉にまちがいなどはありません。タバコに含まれる有害物質は、子供の今後の成長を妨げる負の要素なのですから。
しかし、ここで考えてみてください。気をつけなければならないのは、本当に子供だけでいいのでしょうか。タバコの有害物質は、何も子供自身の喫煙行為から取りこまれるだけとは限りません。むしろ、今はそれ以外が問題になっているのです。
小さな子供は、家で親のそばにいることが多いものです。親が喫煙者だった場合、おのずとその子供は副流煙を吸いこむ可能性は高まり、健康被害が大きくなる傾向があります。小児喘息などの呼吸器疾患だけでなく、乳幼児突然死症候群を起こすリスクも高くなってしまうのです。
幼児の肺炎や気管支炎は、両親とも喫煙する場合、その発症率は数段跳ね上がります。親が一日に吸うタバコの本数が多いほど、肺炎や気管支炎で幼児が入院する確率が高まるという報告もあり、この情報だけでもいかに子供の健康を親の喫煙が左右しているかがわかります。
気管支喘息については、親が喫煙する場合、発作の頻度が多くなり、重症化することが知られています。思春期では、受動喫煙の経験がある子供の多くがコレステロール値が高くなるという結果が出ています。がんや白血病を発症しやすくなるという報告例もあり、事はさらに深刻です。
また、ごくわずかな量でも、副流煙は子供の脳に悪影響を与える場合があります。読解力や計算能力などの低下が、アメリカで行なわれた検査で判明したのです。
それならば子供の前で喫煙しなければいいだろうと思われる方もいるかもしれませんが、実はその行為にはあまり効果がありません。副流煙に含まれる成分は、ほとんどが消えることなく室内にたまっており、たとえ喫煙者がタバコを吸い終わったとしても、子供は長い時間その煙の成分を吸いこんでしまうことになるのです。
近年のマンションなどは特に機密性に優れているので、こういった副流煙の成分は自然消滅するまで時間がかかってしまいますから、部屋で一人でタバコを吸っていたとしても、その後子供が家に帰ってきた場合、結局副流煙を長時間吸いこんだのと同じ状態に陥ってしまうのです。
特に母親が喫煙者だった場合、子供への被害は甚大なものとなります。子供に受動喫煙をさせたくない場合は、喫煙は室内ではなくて屋外で行なうようにしましょう。また、室内で吸ったあとは、こまめに換気をすることが大切です。