副流煙とは? ~たばこの主流煙と副流煙の成分のちがいなど~
「タバコを吸っていなくても、あなたは喫煙者です」
こう言われると戸惑う方もおられるかもしれませんが、この話は偽りではありません。灰皿から立ちのぼる紫がかった煙が顔にあたり、刺激臭で目が痛んだり、咳こんだりした経験はありませんか?
喫煙者がフィルターの先から吸う煙を「主流煙」と言うのに対し、このように発火点からじかに立ちのぼる物は「副流煙」と呼ばれます。主流煙は酸性ですが、副流煙はアルカリ性で、粘膜はより多くの刺激を受けることになり,結果として目や喉の痛みへとつながるのです。
また、喫煙者がいったん吸い込み、吐き出した煙は「呼出煙」と言われ、たばこに関する全ての煙を合わせて「環境たばこ煙」(ETS)と称されます。そして、自分の意思とは関係なく副流煙などの環境たばこ煙を吸いこんでしまうことを「受動喫煙」と呼びます。
「間接喫煙」「不随意喫煙」「不本意喫煙」などの名前がつけられている場合もあることからもわかるように、たとえあなたに喫煙経験がなかったとしても、世の中のほとんどの人が実は「受動喫煙」をしていることになるのです。
タバコの火のついている部分では、燃焼による化学反応で、たくさんの有害物質や発がん物質が発生しています。ですが、喫煙している人が、タバコを吸うたびに目や喉に痛みを覚えているかと言うと、けっしてそんなことはありませんよね。これは、喫煙者がフィルターを通してタバコの煙を吸っていることも多く関係しています。
タバコの煙は、人の健康に悪影響をもたらしますが、特に副流煙は燃焼温度が低く、その上フィルターを通過しないため、主流煙の数倍の濃度で有害物質が含まれているのです。
(主流煙に対する副流煙の成分濃度)
ニコチン 2.8倍
タール 3.5倍
ベンツピレン 3.9倍
一酸化炭素 4.7倍
窒素化合物 3.6倍
アンモニア 46倍
これらは全て有害物質、また発がん物質に分類されます。一目して主流煙より副流煙のほうがはるかに危険であるとおわかりいただけるでしょう。
また、副流煙が最も問題視される点は、吸っている本人よりも、その周囲の人々、家族や同僚などへの健康被害を及ぼす可能性があることです。
喫煙者がリスクを覚悟しているつもりでも、その家族や同僚はそうではありません。受動喫煙をしている側は、タバコを吸っているという自発的な行動も自覚症状がないことから、常に呼吸として煙を肺の奥まで取り入れてしまうので、より危険にさらされているのです。